当院の検査でわかること

レントゲン検査

  • 胸のレントゲン検査では、心臓の大きさ(心臓が疲れて大きくなっていないか?)の他、肺に水があふれていないか(肺うっ血、胸水など)、肺炎、腫瘍を疑う所見がないかを調べることができます。
  • お腹のレントゲン検査では、腸管内のガスの状況や、便のたまり具合など調べることができます。

心電図検査

  • 不整脈(脈の乱れ)、心肥大(高血圧や心筋症によって心臓の筋肉が厚くなること)、心臓の虚血(心臓の筋肉への血流不足)を疑う所見がないかなどを調べることができます。

24時間心電図検査

  • 通常の心電図検査では、安静にした状態の数秒間の記録でしかないため、検査で異常が見つからないことがしばしばあります。発作性の不整脈はいつ起きるかわかりませんし、心臓の虚血は安静時よりも労作時に異常が出やすくなります。この検査では、自宅や職場でいつもと同じような行動(シャワーは可、入浴は不可)を行いながら、24時間の心電図を連続記録しますので、より精度を高めて不整脈や心臓の虚血の有無を調べることができます。

心臓超音波検査(心エコー)

  • 心臓の機能(元気に動いているか?)、大きさ(心臓が疲れて大きくなっていないか?)を詳しく調べることができる他、心肥大や弁膜症(弁の開きが悪くなる狭窄症、閉まりが悪くなる閉鎖不全症)の有無、重症度を調べることができます。
  • 当院では、超音波専門医の目で、動悸や息切れの症状が心臓の不調で生じているのか否かを適切に評価します。

血管超音波検査(血管エコー)

  • 頸動脈(脳へ血液を送る大事な血管)のエコー検査では、血管内腔の状態を観察することで、動脈硬化の程度を調べることができます。
  • 下肢静脈のエコー検査では、静脈の中に血栓(血の塊)がないかを調べることができます。(下肢静脈の血栓は、心臓から肺へと流れていき、エコノミークラス症候群として知られる肺塞栓症の原因となります。)

血圧脈波検査

  • 上肢・下肢の血圧を同時に測定し、動脈硬化の程度や下肢の動脈が狭くなっていないかを調べることができます。

睡眠時無呼吸簡易検査

  • 携帯用の睡眠モニターを用いて、自宅での睡眠中の呼吸の状態や血液中の酸素の状態を調べることができます。(睡眠時無呼吸は、昼間の眠気による日常生活への支障の他、高血圧や心筋梗塞、脳卒中のリスクも大幅に高めることが知られています。)

一酸化炭素ガス分析検査

  • 吐いた息の中(呼気中)の一酸化炭素の濃度を調べることができます。この呼気中の一酸化炭素の濃度は、喫煙によって増加しますので、禁煙・喫煙状態を把握することができます。禁煙外来で検査を行います。

血液・尿検査

  • 一般的な採血検査項目である肝機能や腎機能の他、コレステロール値、血糖値、HbA1Cなどを調べることで、動脈硬化性疾患のリスクを調べることができます。当院では、その結果をもとに患者さんそれぞれに合った内容の栄養指導にも取り組んでいます。
  • 各種ホルモン異常の有無も調べることができます。当院では、高血圧の原因となるホルモン異常についても積極的に調べて、2次性高血圧の早期発見に努めます(2次性高血圧は、通常の高血圧(本態性)と異なり、原因が明らかな高血圧です。高血圧患者さんの10-20%を占め、本態性よりも脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高く早期診断が必要です)。
  • 何らかの感染症をはじめ、急性の炎症性疾患の参考所見として、血液炎症マーカーである白血球数やCRPを調べることができます。また、貧血の有無も調べることができます。
  • 尿検査では、尿の中にたんぱく質や血液(赤血球)、糖などが出ていないか調べることができ、腎臓病や糖尿病の早期発見や病状を評価することができます。